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虫のしらせ・・・

あれは確か俺が中学の頃だった・・・
部屋にはまだクーラーは無く、蒸し暑い夏の日の夜だった。

俺には2人の妹がいる。
俺と2つ違いの妹はA子、10歳違いの妹はR子としよう。
そのA子がまだ小学生高学年だった頃の話です。

その日は蒸し暑く寝苦しかったのを覚えている。
母とR子は同じ部屋で寝て、A子と俺は自分の部屋で寝ていた。
深夜2時頃、突然A子が何やら叫びだした。

「ギャー!おじいちゃんが!おじいちゃんが!」

俺は虫でもいたのかってなくらいで簡単に考えていた。妹は虫が嫌いだった。まぁ、好きな人はあまりいないだろうが虫を見ただけで大騒ぎする女だった。
母が「大丈夫だよ」と声を掛け、妹のA子は落ち着きを取り戻したかに思えた、その瞬間!

ジリリリリーン!

電話が鳴り響いたのである。当時はまだ黒電話だった頃だ!
その電話の音に家族全員びっくりした。
こんな夜中になんだろう・・・と母親はそう言いながらも電話に出た。
「え!!!」
母は思わずそんな声を出していた。

電話は母の田舎の広島からであった。
ちょうど妹のA子が叫んだ頃におじいちゃんは亡くなったそうだ。
生前おじいちゃんは末っ子である母をかなり気にしていたらしい。
またその子供も気にしていたらしく、よく「元気にしているかのぅ?」と言っていたそうです。
A子はその後にも不思議な力を俺らに見せてくれる事になるのだが、おじいちゃんにも相当可愛がられていた。その虫のしらせをいの一番に察知し泣き叫んだらしい。

余談だがその妹のA子はロト6をすべて1違いで購入した事があった。
俺もよくロト6は買うのだが3つ4つ番号が合うって事はたまにある。
6つ番号を選ぶ事が出来るのに対し、6つの番号全てが1違いだった事は無い。
番号はよく覚えていないが当選番号が3,12、18、22、31,37だったら
4、13,19、23、32、38と購入していたのだった。
2人で「2億円なんてちょろいかもよ」と言ったのを覚えている。
そんな事が出来るのに、今だ高額の当選が無いのも変なのだが・・・

また、「お父さんを連れて来ちゃった」とか言って、いきなり実家に現れたりしてた。
父は8年前に亡くなっているのだが、その亡くなった1~2年程の間に2,3度そんな事があった。
生前父は肝臓の薬を飲んでいて、それがかなり臭かった。
その妹が「お兄ちゃん、一緒にお墓参りに行こう」と言われて行くと、お墓でその薬の臭いがするのだ。実際俺は怖くなった。

その妹のA子は、今では3人の子供の母になった。
最近ではそんな事はまったく言わなくなった。
妹いわく「歳を取るとだんだんね・・・」とか言っていた。
しかし、その3人の子供の真ん中の子がまた面白い力を持っているのだ・・・

つづく
by miyamoa | 2006-07-19 01:24 | 戯言